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2020年のふるさと納税業務を振り返って ギャップに四苦八苦(汗) 『役所』『行政』業務に対するお堅いイメージ vs 民間目線の”ふるさと納税業務”

前回の記事から、大変時間が経ってしまいました。
ふるさと応援係です。

まずは、2020年 ご寄附いただいた皆様、返礼品を提供いただいた事業者様、委託事業者様、配送事業者様、誠にありがとうございました。

お礼

それでは、2020年のふるさと納税業務について、振り返ってみたいと思います。
(私が担当した2020年4月以降のお話です。)

好調なスタートを切った「2020年4月」

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市役所という同じ組織内でも、担当する分野が違うと、他分野業務の詳細は知らないものなんです。
2020年4月に異動した当初、担当する”ふるさと納税”の業務には「ふるさと納税ポータルサイトで、寄附を受け付ける。」という、ぼんやりとしたイメージを抱いていました。
実際に業務に携わってみると、よくある”お役所”事務と違っていて、どちらかというとEコマースに近い業務(通販ぽいかな?)で、”ふるさと納税”制度をスムーズに運営していくための細かな事務が多く「これは、これまでの感覚を変えて、気を引き締めて、取り組まねば!」と強く感じました。4月は、寄附情報や配送状況を確認する”管理画面”の見方、年度当初ということもあり委託の内容確認などからスタートしました。
最初に取り組もうと考えたことが、担当部署として寄附状況を他のメンバーと共有することでした。(なぜ、これだったのか?? 多分、部署としての推進力を出したかったんだと思います。)1ヶ月を3ブロックに分けて10日毎に寄附金額・件数などをメンバーで確認するようにしました。担当者として、当然、毎日数字の推移は見ていましたが、共有については、他業務もあるので労力と効果を天秤にかけて、10日刻みでやってみました。
1ヶ月が経ち、4月実績を前年と比較すると”かなりの数字”。←いい意味で。「2020年は、こんなペースで進んでいくんだろうか? このペースで進んでいくと、繁忙期の年末年始には、かなりのお問合せを頂くだろうな?しっかりと準備しておかないと大変だな。」と5月初旬に考えていました。
※2020年は、この4月当初想像を超える実績となりました。

寄附者さんの、疑問点・不安点を整理してみよう。

ポータルサイトは、【24時間365日】年中無休で稼働、日々、寄附申込があり、寄附者さんからのお問合せも、当然ながらいただきます。
お問合せ内容も、回数を重ねるうちに「傾向があるな。」と分かってきましたので、「繁忙期でない、今、ふるさと納税についての疑問点・不安点を整理しておこう。問合せ多数となった時に、対応しきれない。問い合わせに、きっちりと回答できることが寄附者さんに対する誠実な姿勢だ。忙しくなった時に応援してくれる職員にも活用してもらえる資料を早めに整理しておこう。」と一冊のファイルに、想定される質問、それに対する答えを綴っていきました。

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寄附者さんの視点に立って、一連の寄附の流れを見ていくと「ここは、どうだったかな?」という項目が”出るわ 出るわ” ファイルが、スグにパンパンになりました。自分で流れをイメージして思いつく限りを書き出してみたんですが、お問合せの度に、新しい整理・確認ポイントが見つかって、ファイルが日々充実度(厚み?)を増していきました(笑)。

寄附に関する業務フローを理解 奥が深い業務内容

寄附をいただくと、「お礼の品」と「ワンストップ特例申請書・寄附金受領証明書」をお届けする業務が動き始めます。中間市では、これらの業務を委託しているので、「寄附者さんの、○○な行動に対しては、どんな工程で業務が流れているんだろう。しっかり確認しておかないと、これまた、お問合せをいただいた際に対応できない。」ということで、委託事業者さんへの確認の日々が続きました。かなり場合分けして詳細をお尋ねした部分もありましたが、丁寧に教えていただきました。お付き合いいただいた事業者さん、ありがとうございます。

パターン


実際に寄附に関する行動を詳細に洗い出してみると、1つの行動に対して”Aパターンだったら、〇〇”、”Bパターンだったら△△”といくつもの分岐があって、実にたくさんの工程があるんです。各社ポータルサイトの管理画面上の表示についても、”この表示は、□□を意味していて、ここが××だったら、こういう状態”と、これまた多くのパターンがあり、1つ1つ各社へ確認していきました。
こうした一見”地味だな”と思われる作業も、続けていくと疑問点が解消されて、問合せ体制が整っていくことを実感できました。お問合せをいただいた際、「これは、この前、調べた”あの内容だ。”」という小さな成功体験が続き「手探り状態で、やってきたけど。この方向性で、いいんだな。」という少し安心した気持ちになれました。

返礼品の登録を増やすため、事業者さんを訪問

秋を迎える前に取り組み始めたことに、新しい返礼品を登録することがありました。
地域の事業者さんを訪問して、ふるさと納税制度や中間市の運用状況を説明、登録を検討していただきました。
その後、新しくご登録いただいた事業者さんからも、「返礼品の申込みが、あったんですよ~♪」と嬉しい連絡もあり、「地域の事業者さんと協力して、寄附者さんに喜んでいただけるよう返礼品を充実させていきたい。事業者の皆さんにも楽しんで参画していただきたい。」と気持ちが高まりました。

”ふるさと納税”ポータルサイトを追加

お問合せ対応の準備をしつつ、次に取り組んだものが、ポータルサイトの追加でした。
中間市では、[さとふる][楽天ふるさと納税][ふるさとチョイス]にて、寄附の受付を行っていましたが、ふるさと納税の注目度が高まる年末に向けて[ANAのふるさと納税][ふるなび]の導入を決め、手続きを進めました。
私自身、新たなサイト導入が初めてとなり貴重な経験となりました。サイトに掲載する返礼品情報・写真、自治体情報などなどを用意し登録を進めるんですが、サイトで寄附金申込をする際の決済手段(支払方法)についても、この導入時期に改めて考えることができ、寄附募集にあたっての影響力も大きいのだなと実感。決済手段として躍進していた”○○Pay”に関する情報を、毎日スマホで見ていたので、今でも私のスマホには”○○Pay”関連の情報が頻繁に表示されるんです。

問合せ対応の準備 中間市HPの情報ボリュームUP!

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こうして新規2サイトは、9月から無事に稼働開始できました。その9月も昨年を大きく上回る寄附を受け付けさせていただきました。
9月以降、徐々にお問合せは増えていたのですが、増加がまだまだ緩やかであったため戸惑うことはありませんでした。10月になって、「おや?最近、問合せが増えてきたかなぁ。」という実感でした。「いよいよ年末に向けて、注目が高まるかな。10月中に問合せ対応を確立しておこう!」と考え準備を進めました。
年末に増えるであろう問合せ内容を中心に、疑問点・不安点をこれまでより少し深掘りして資料を準備、他の職員が応対しても対応レベルを統一できるようにホワイトボードを活用、日々、「今日は、△△△な問い合わせがあって、ここがポイントだった」とか「□□□な質問には、×××な準備が必要だよね」と状況把握・対応内容を書き直し運用の精度を高めていきました。情報量が多く、1台だったホワイトボードが、すぐに2台体制になりました。
また、この頃になると、”肌感覚”として前年を大きく上回る寄附受付となるのではと感じ始めていて、「土日祝日には寄附申込が多い、時間としては夜間が多い、というデータもあるので、24時間365日対応できる、市のHPを上手く活用して、寄附者さんの疑問・不安にお応えしよう!」と新たに2ページ(よくあるご質問、ワンストップ特例申請について)を追加しました。これが功を奏し、2020年は寄附の申込件数が急増したんですが、お問合せ数は急増せず、限られた職員で応対ができました。

多くのお問い合わせをいただく「ワンストップ特例申請」

11月に入りお問合せは急増、一気にペースが上がり、当初は少々戸惑いましたが、HPが我々の応対をカバーしてくれたこともあり、市役所の通常開庁時間内で何とか対応出来ていました。
12月になると、さらにペースが急増、基本的に終日、お問合せ対応となりました。12月のお問合せ内容は、”ワンストップ特例申請書は、いつ送られてくる?”、”提出したワンストップ特例申請書は届いている?”が大部分。この部分については、寄附者さんに書類到着までお待ちいただくか、すぐに必要な方へHPからダウンロードしていただくようご案内。また、ご提出いただいたワンストップ特例申請書についても、提出が集中することから確認に時間を要し、数日お待ちいただくこともありました。この部分については、ご不満を感じられた寄附者さんも多く、今後の改善ポイントであると認識し、どのように運用するのか検討しています。
年末年始に多数のお問合せをいただいている中にも、やはり気づき・改善点があり、日々、ホワイトボードに書かれた運用を書き直し、改善を続けました。

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2020年の仕上げ業務の工程でエラー続出!「まいったな、こりゃ」

ふるさと納税制度では、皆さん、ご存じの「ワンストップ特例申請書」を提出していただいていますが、寄附をいただいた自治体の仕上げ業務として、寄附者さんお住まいの自治体へ寄附情報をお知らせするものがあります。
その際、使用する仕組みが”地方税ポータルシステム「eLTAX(エルタックス)」”と呼ばれるものです。
具体的な作業は、1段階目と2段階目に分かれています。1段階目は、「eLTAX」に送り込むデータを作成する段階。1月中旬から作業を始めたんですが、手探り状態で進むため、1つの工程を終えると、エラーが感知され、そのエラーの意味から調べ、修正する。この繰り返しが何度となく繰り返されました。(データの読み込みに、あんなに時間がかかるなんて~(泣き))
数々のエラーを突破し、1段階目の作業を完了、「ここまでエラー修正したんだから、後は、eLTAXにデータ送り込めば終わりだな。」と軽く考えていました。

エラー


そんな考えは、間もなく、崩壊しました。2段階目でもエラーが表示され、「このエラーの意味は??」とエラーの意味から調べ、修正する。ここでも数回修正作業が発生しました。
そんなこんなで、提出期限の1月末までに、なんとか各自治体へデータを送ることができ、一安心な1月末を迎えることができました。

温かいメッセージ ありがとうございます。

多数のご連絡のなかで、”感謝”や”ねぎらい”のお言葉をいただくことも多く、我々のエネルギー源となりました。電話・メールだけでなく、ご提出いただいた書類に自筆で、応援メッセージなどもいただき、大切に保管させていただいています。寄附という形で金銭的な応援に加え、言葉での応援までいただき、大変感激しました。

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令和3年、あと10か月と少々

繁忙期を超え、落ち着いてカレンダーを見ると、もう2月中盤。令和3年も1カ月半を経過していました。
現在は、2020年を振りかえり、改善ポイント、更に強化できるポイントを洗い出し、単に”返礼品による寄附集め”にならないよう、行動計画を練り直しています。
2020年に寄附していただいた方に、もう一度、応援していただけるよう、また、これから中間市への寄附を検討される方へ「寄附」していただく一連の流れで満足いただけるよう改善を図っていきます。

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